ユニティバトル1年生

とある豪邸の庭
一人の少女が木陰で本を読んでいるところに使用人の女性が近づく
女性「『ユニティバトルの基礎』?マリエお嬢様ユニティバトルに興味をお持ちですか?」
マリエ「アイ、人の後ろから本を覗き込むなど大の大人がすることではありませんよ」
女性(以降アイ)「大変失礼いたしました。
         お詫びといってはなんですが私でよければお手伝いいたしますわ。」
マリエ「えっ、アイはユニティバトルの経験があるのですか?」
アイ「はい。私事で恐縮ではありますが、ユニティバトルの地方大会で、
   ベスト8に進出したこともあります。」
マリエ「一応聞いておきますけど、第何回大会の・・・。」
アイ「さぁ、ではさっそく始めましょう。」
マリエ「(逃げたわね)」


ユニティバトルその前に

アイ「早速対戦相手を用意させていただきました。」
マリエ「あら手際がいい・・・って使用人のまいじゃないの!」
まい「お嬢様、こう見えても3年前の町内大会では優勝したこともありますです。」
マリエ「なるほど(誇らしげにいうにはどちらも戦績が微妙すぎるような・・・)。」
アイ「ご心配なく。初心者相手に本気を出すほどまいも子供じゃありません。そうよね?」
まい「えっ、もちろんです。これはあくまでお嬢様の訓練です、はい。」
マリエ「(どちらも何か引っかかる言い方ね)では早速よろしくお願いいたしますわ。」
アイ「お嬢様、まさかとは思いますが・・・そのままバトルに参加するおつもりですか?
   まずは相手のことを知らなくては到底勝利など望めません!」
マリエ「その通りですわね。それじゃぁまい装備を見せ・・・」
アイ「お甘いっ!対戦相手がそう簡単に装備を見せるわけがないでしょう!
   バトラーたるもの色仕掛けや、買収、尋問には一切応じません!」
マリエ「いや、そのような事、思いもつかないのですけど。
    でもたしかに相手に聞くわけには行かないですわね。ではどうすればよろしくて?」
まい「相手をよく観察するのです。『知識:ユニティオン』の技能で判定するのです。」
マリエ「なるほど、勉強しておいた甲斐がありましたわ。えーと知力判定値の基準は3で技能段階は1。
    よって判定値は3+D20の出目ね・・・出目は12あわせて15ね。
    ふむボディはベナンダンディ、装備はソードにビームガンと・・・。」
アイ「(お嬢様は気づいておられないけど右肩にミサイル、ジャマーポッドまで・・・。
   絶対本気でやる気でしょ。まぁこの程度してくる相手もいるだろうし、いいかしら。)
まい「こっちは判定の必要もないのですよ。買い物にお付き合いしたのわたしですもの。」
マリエ「この新城寺 万里江。もとより隠す事など何もありませんわ。」
アイ&まい「(む、無駄に漢らしい。)」
アイ「ではバトルMAP(ヘクスシート)にユニティオンを配置しましょう」
マリエ「では中心に・・・」
まい「それはだめです。最初に出る場所は互いにきめられているのです。
   バトルMAPの両端に示されている色の違うヘクスがその場所ですの。」
マリエ「なるほど。では一番相手に近いところにいたしましょう。
こちらは『グレソー』がメインですから。」
アイ「直線距離で近づけるとは限りませんからそれは難しいですわね。
   地形修正や、障害物、敵、時には味方も邪魔になることがありますから。
   まぁ今回は敵や、味方は気にしなくてよろしいのですが。」
マリエ「もちろん存じてましてよ。こちらのボディはBUGEI−巴ですもの。
    地形修正もそこまでひどくないですし、相手の射線をさえぎる障害物もある。
    問題ありませんわ。」
まい「じゃぁこちらも配置するです。一応互いに見えないようにしておくです。」
アイ「ではわたしが配置いたしましょう。(あぁ、お嬢様そこはいけない。そこだけは)。」
マリエ「アイ?体調が悪いの」
アイ「イエ、ナニモ」


バトル開始

アイ「では早速開始いたしましょう。
<> まずはIV値を基準にD10を振ってイニシアチブを決定します。」
マリエ「中々いい目ですわ12。」
まい「普通に13です。」
アイ「まぁ、お嬢様は重装甲型でまいは軽装甲型、差が出るのも当然ですわね。(本気でやればLV差があってまず勝てないですわね。)
   ではお嬢様バトルシートの2番目に駒を配置してください。」
マリエ「IV値の遅い順に回避行動を宣言し、早い順の人から行動するのよね。
    それと回避行動の分ADの現在値を消費するのよね。
    遮蔽物もあるしこちらの行動は後、となれば全力移動するためにもで消極回避で充分でしょう。
    ADを1消費するわ。」
まい「私は回避しないです。」
マリエ「なるほど、攻撃を受けない自信があるならそれもありね。」
アイ「(1ラウンド目から・・・まいったら)それでは、バトルゥ・・・」
アイ&まい「オーン!」
マリエ「(やけにテンションが高い)」
まい「では、私の先行でいくです。私は通常移動でADを2消費するです。」
マリエ「通常移動では、移動力分だけ歩けるのよね?」
アイ「はい。あと移動は真正面にしかすすめませんから、旋回値を消費して旋回しなくてはうまく移動できません。」
マリエ「旋回値2の巴ではとなるとこの位置では少し接近に時間がかかるわね。」
まい「そしてここでスポーンミサイル発射ですー。」
マリエ「ちょっ、遮蔽物あるでしょ射線とおってませんわよ。」
アイ「お嬢様、ミサイルには『誘導』の特殊効果がついております。
   遮蔽物は無視できますわ。」
マリエ「くっ、とりあえず回避をしないと、消極回避の判定ダイスはD10で出目が7。
    私の回避値は8なのであわせて15!」
まい「こちらの命中は29です。もう少し命中値が高ければOVER20ですの。
   ダメージは17点です。」
マリエ「ミサイルは固定ダメージですものね。防御は7と高いとはいえいきなり10点の大打撃ですわね。」
まい「行動終了ですの。」
マリエ「私にはミサイルはついていないし一気に距離を詰めますわ。
    全力移動で移動力6で移動を・・・。」
アイ「途中に地形修正がかかるので5ヘクスまでですわね。」
マリエ「仕方ないわね。次のラウンドで攻撃を仕掛けるわ。」
アイ「ではラウンド終了です。お嬢様のユニティオンはADを使い切っているので、ENの現在値を1減らしてくださいね。」
マリエ「存じてましてよ。こちらはENを使う機会が殆どありませんもの問題なくてよ。」


2ラウンド目

まい「IV判定で負けました。回避は通常回避ですの。」
マリエ「今度は先攻をいただきましてよ。回避は消極回避ですわ。
続いて攻撃、移動で2AD消費して隣接、移動制限の効果でもう逃がしませんわ。」
アイ「全力移動では抜けられますが、これで殆ど逃げられませんね。」
マリエ「続いて通常攻撃でAD消費が2、出目は・・・20!クリティカルですわ。」
まい「えっ、そんなぁ。こっちの回避はクリティカルしてないです。甘んじて受けますです。」
マリエ「効果は防御値半減。あまりよい効果ではありませんわね。」
アイ「軽装甲相手だと少し効果が薄いですが、それよりも攻撃を当てたことを喜びましょう。」
マリエ「えーと『グレソー』のダメージは2D10・・・13点ほどですわね。」
まい「いきなり、大ダメージ。耐久度低いしピンチです。
ではこちらの攻撃、AD2消費して通常攻撃、『ビームガン』をうちますです。」
マリエ「回避は・・・だめね。命中したわ。(回避はほぼあきらめてるわ、でも重装甲相手にあの非力さじゃ・・・)」
まい「ダメージは8点。あ、『EN武器』の効果で防御値は半減してくださいですの。」
マリエ「ちょっ、なにその効果!」
アイ「お嬢様、落ち着いてください。その効果を受ける代わりに、ビームガンはENを1消費するのです。」
マリエ「わかりましたわ。でもなぜそのことをパーツ買うときに教えていただけなかったのかと・・・」
まい「そのぅ、いいにくいのですが、お嬢様のお小遣いの予算では・・・。」
マリエ「ぐぅ・・・とりあえず防御値を半減して3点、5点入ったわこれは厳しいわね。」
アイ「但しこの『EN武器』は基本的に現在ENを消費しますのでバンバン撃つつことはできません。」
マリエ「そ、そうですの(バンバンって・・・)。ではこちらも通常攻撃いたします。っと1!?」
まい「あらあらファンブルですよ。ファンブルの効果は何でしょう。」
マリエ「ずいぶんとうれしそうね。効果はバランスを崩して次のラウンドの最大AD−1。厳しいわね。」


数ラウンド経過
マリエ「まずいわね完全におされてるわ。ここは回避せずに逆転の切り札、
スキルを使いましょう。サラマンダーのスキル、スマッシュを使用して攻撃!」
まい「あー、あたってしまいました。これはまずいです。」
アイ「ダメージに加えて1マス後退・・後退はここではおいしくありませんが、転倒判定が重要ですわね。」
まい「私は2足歩行だから転倒耐性は1・・・D20の出目を足して8以上出れば・・・5?」
マリエ「やったわ、次のラウンド一気に止めですわ。」
まい「うー、ここは転倒から立ち直ることに集中しましょう、AD2点使って立つです」
マリエ「イニシアチブは・・・残念。負けたわ。」
まい「もうお嬢様のユニティオンも耐久度が少ないはず。ここは集中攻撃で止めを刺すです。
D20を2個振って・・・5と14、14を採用っと。」
マリエ「その時点で、かわせないわね。」
まい「やったですダメージが12点!」
前のめりに崩れ落ちようとする巴。
マリエ「まだよ、まだでしてよ。あなたの根性を見せて頂戴!」
その瞬間、グッとこらえて体勢をもどす巴。
まい「な、何ですのー!?」
アイ「(お嬢様・・・潜在能力を開花させたのですね。お見事です)」
マリエ「こちらの反撃よ、移動して攻撃!
これが私の至高にして、最後の一撃よ!」
まい「お嬢様が燃えている・・・。」
マリエ「通常のダメージ14点に加えて、潜在能力の効果により現在EN+最大ENをダメージに足して24点!」
まい「あーれー。」
アイ「そこまで!お見事ですわお嬢様!」
マリエ「ありがとう。でも今回は手加減してもらったし、運の要素が強いわ。」
アイ「(いや、装備とかはわりと本気だったかと思いますが・・・。)」
マリエ「あの、あなた達がよければなのですがいっしょにチームを組んでいただけないかしら?」
アイ&まい「えっ、でもそれは・・」
マリエ「無論相手が私のような初心者でしたら制限をつけなければなりません。
    ただユニティバトルの真の価値はチーム戦にこそありとあったので・・・。
    だめかしら?」
アイ&まい「お嬢様にそこまで頼まれて、断ることなどできません。
      私達はお嬢様のチームメイトになりましょう。」
マリエ「ありがとう。」
まい「ところで、何で急にユニティバトルしようと思ったんです?」
マリエ「い、いえ。知人が最近始めまして。
    べ、別にその方に勝とうと思って始めたわけじゃありませんのよ。」
アイ「(あー、なるほど雛罌粟家のお嬢様に勝ちたかったのですね。)」
まい「(動機は不純ですが、そんなことにも全力なお嬢様は可愛らしいです。)」
マリエ「何ですその目は・・・さぁ早速対戦相手を探しに行きましょう!」
この流れは1対1というゲームではあまり見慣れない形式のものです。
すこし、実際のゲームの形式とは形が異なりますがこのような流れと思っていただければ幸いです。
未ここのページはちょこちょこ変更追加していく予定です。

 

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